アサーティブネスって何?>アサーティブネスの方法

アサーティブネスの方法


気持ちや要求を伝えてみよう

  どう伝えていいのかよくわからない、能力がないと思われたくない、結果が恐ろしい、相手との人間関係が悪化するのでは、などと思い込んで、言いたいことを飲み込んだことはありませんか。イライラしていたために、つい頭ごなしにどなってしまったことは?

要求を相手に明確に伝えるということは、自分の要求と気持ちを「伝わるように」伝えるということです。相手を責めても自分が我慢しても、問題は解決しません。大切な課題に対して、はっきりと自分の意向を相手に伝えることは、問題解決の一歩を自分から踏み出すことを意味しています。

アサーティブの原点は、誠実、対等、率直、そして自己責任。自己主張をする権利と責任を相互に確認しあいながら、話し合いのテーブルにつきましょう。



「NO」といってはっきり断ろう

  「いや」「いいえ」ということは、自分勝手で相手を傷つける、人を拒絶してしまうことになる、などと思ってはいませんか? 素直に「いいえ」と言えなかったために力量以上の仕事を抱え込んでしまったり、「来たくなかったのに……」と後悔したりという経験は誰にでもあると思います。

「ノー」と言いたい正直な気持ちにふたをして「イエス」と答えてしまうと、「ノー」と言いたかった気持ちはどこかで必ず出てきます。それがいやな仕事であれば後回しにしたり、行きたくない会議には遅刻してしまったりします。
気の進まないイベントの直前に、頭痛や胃痛が始まり、欠席する理由ができてよかったとホッとすることもあるでしょう。体が間接的に「ノー」と言っているのです。

反対に、来るといって来なかったり、やるといって引き受けてくれた仕事を最後になって放り出されて、腹が立ったり、失望したことはありませんか。「最初から断わってくれれば、問題も少なかったのに」遠回しの「ノー」はかえって相手の信頼を傷つけるのです。

「イエス」「ノー」がはっきりしていると、つきあうほうも気が楽です。同時に、自分の限界を知り、率直 に断わることで、自分の好きなことにもっと時間を費やすことができます。また、仕事を引き受けすぎて「燃えつき」てしまい、結果として周りに迷惑をかけることも防ぐことができるでしょう。

<「ノー」とと言うときおぼえておいてほしいこと>
 「ノー」とは…
   ・相手と自分に誠実でありたいからこそ、言うことば
   ・あなたと私は違う。それがO.K.だから、伝えることば
   ・何ができて何ができないのかをわかってもらう理解のことば
   ・相手と長くよりよい関係を築く、かけ橋のことば
   ・あなたを「燃えつき」から救う、魔法のことば
   ・おかしいことにはおかしいと立ち上がる、勇気のことば




人をほめるとき/ほめられるとき

  誰かをほめたいとき、愛情を伝えたいとき、どのように伝えていますか。照れくさいので黙っていますか、ぶっきらぼうに態度で示しますか。「自分はできないのでうらやましい」と、自分を卑下してはいませんか。

反対に、ほめられた時にはどのように反応していますか。即座に否定しますか、「とんでもない、自分なんて」と恐縮しますか、受け取った後に皮肉を一言返しますか。

他人をほめるということは、自分も相手もよく理解していないとできません。相手の良いところを認めて、それを「いいね、好きだよ」と伝えることは、人間関係の根本にある「理解しあいたい」「相手とよい関係を築きたい」という、愛情や希望に基づいた行為です。

プラスの感情を相手に伝えることに取り組んでみましょう。ほめたり、ほめ言葉を受けとることは、自己信頼を築くための最短コースです。



批判に対処する

  批判を手放しで受け入れられる人はいません。
批判を受けると、私たちは不愉快になったり、拒絶されたと思って落ち込んだり、反対に相手を攻撃したりします。批判を受けるということは、できれば見ないでおきたかったところを、突然目の前に突きつけられるようなものだからです。

しかし、攻撃的に相手に返したり、批判を無視したり、避けたり、あるいは全部取り込んで自分を責めて落ち込んでいては、問題の解決にはなりません。相手があなたに伝えようとしたメッセージを聴いた上で、問題解決に持っていくにはどうすればいいのでしょうか。

このテーマで学びたいポイントは、次の4つです。

   1. 批判の言葉を聴けるようになること
   2. 批判が正当か正当でないかの判断ができること
   3. 批判を受けたときの気持ちを、適切に表現できること
   4. 話し合って問題解決に持っていけること



上手に怒ろう

  腹が立つとき、イライラするとき、ムッときたとき、あなたはどのように表現していますか。カッとなって相手を徹底的に打ちのめしてしまいますか。怒ったところでしょうがないと、ため息をついてあきらめますか。それとも、その場では平静をよそおい、後で復讐しますか。自分の怒りにふたをしていると、欲求不満がつのり、ついには爆発して、まわりの人を傷つけたり自分自身を傷つけたりすることになりかねません。

「怒り」は人間の喜怒哀楽の中でも、最も取り扱いが難しいと考えられています。
この社会の中では「怒らないこと」=「大人である」とさえいわれるほど、怒りは否定的な評価を受けています。とりわけ女性が怒りを表現するときは、「かわいげがない」「ヒステリー」というレッテルを貼られ、率直にまっすぐ怒りを表現できる機会はほとんど与えられてきませんでした。多くの男性にとっても同じで、怒りは暴力や脅しと結びつけられがちです。

しかし、怒りは決して否定的な側面だけを持つのではありません。不正や差別に対する怒りは、しばしば社会変革の原動力となってきました。この意味で、怒りは非常にパワフルなものです。ポジティブな怒りの側面とネガティブな側面とを私たちは見分け、上手に対処していく必要があります。怒りの感情をアサーティブに取り扱い、表現することの基礎を、ここでは学んでいくことにしましょう。

このテーマで学びたいポイントは、次の2つです。

   1. 相手も自分も傷つけないで怒りを伝えることができること
   2. 怒りを感じたあとの行動を自分の責任で決めることができること



相手とまっすぐ向きあい話しあう

  私たちは、怒りや傷ついた気持ちなどの否定的な感情を胸の中にため込みがちです。その場で傷ついた気持ちや意見を相手にはっきりと伝えられないとき、対決を避けるためのもっともらしい言い訳を考えてはいませんか。

    今は適当ではない
  あの人は悪くない
  重要ではない
  悪い印象を与えたくない
  結果が恐ろしい
「お正月だから」「食事の最中だし」
「疲れているから」「病気だし」
「たいしたことではない」「私も間違った」
「バカみたいに見えるから」
「人間関係が壊れる」「反対に批判を受ける」

ふたをされた感情は、必ずはけ口を見つけて出てきます。それは体の不調となって現れたり(胃痛や頭痛、疲労など)、家族や部下など身近で安全な人たちへ不当にぶつけてしまう形をとってしまいます。

このテーマでは怒りの感情や、その裏にある悲しみや失望感などを、相手に率直に建設的に伝えて、問題の解決をはかっていく方法について学びます。



自分を愛する(自己信頼)

   自己信頼とはなんでしょう
   ・自分の価値を知っている
   ・自分が何をしたいのか、何を大切にしているのかを知っている
   ・自分と相手の存在に、最高の敬意を表することができる
   ・自分が感じていること、考えていることを大切にして、
    その場その場でどう行動するかを選択できる
   ・現実に向き合い、できることが何かを考えて行動できる


私たちは自分の基準によって自己評価し、自分の価値を自分で見いだす必要があります。自分を信頼していれば、間違いを犯したとしても、誰かに拒絶されたとしても、どん底に落ち込んでしまうことはありません。「イエス」「ノー」どちらを言ったとしても、自分を信頼し自分の選択に責任を持っていれば、その結果を引き受けることができます。

自己信頼感が高いということは、自分のありのままを受け入れられるということです。それは、一人で何でも我慢するのではなく、つらいときには「つらい」と言い、時には人に「助けて」と言えることです。

長期的に、自分を愛する戦略を立てていきましょう。そのためにあなたのできることはたくさんあります。

   1. もともと持っている自分のポジティブな面を認めてあげる。
   2. 自分に優しくできる方法を知っている
   3. 長期的に自分の人生の目標をもって、それに向かって行動する。



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