
こんにちは。アサーティブジャパン専属講師の
矢田早苗(さなぴ)です。
ついに読みました。
村上春樹の「1Q84」。
訳あって、毎日少しずつ、大事に大事に読みました。
この本は私の大好きな伯父さんが
「僕はもう読まないので、よかったらどうぞ」といって送ってくれた本です。Yさんは80代の男性です。2年ほど前に15年ぶりくらいに再会しました。再会するときは「お元気なんだろうか」と心配する気持ちもあったのですが、待ち合わせにあらわれたYさんはとてもお元気で、もの静かな雰囲気とやさしく語りかけてくれる口調が昔と変わらず、とても嬉しくなりました。
それ以来、ときどき携帯のメールでやり取りをしています。
メールの内容はもっぱら「本」の話。お互い読書が趣味で、最近読んだ本の話や、おすすめの本など、情報を交換しあっています。
私は小さなときからこのYさんが大好きでした。
会うのは法事のときだけだったのですが、そんなときYさんは私を子ども扱いせずに丁寧に接してくれました。それが子どもながらに非常に嬉しかったのです。当時は「他の大人の人と違うな」くらいにしか思っていませんでしたが、
今ではYさんが子どもの私を一人の人間として対等に扱ってくれていた、ということがわかります。
また、二十歳のときは、電車でばったり会ったこともありました。忘れもしません、東武東上線・池袋行の電車でした。
そのとき私が読んでいた本について二人でいろいろ話しをし、そろそろ池袋に着くかなというころにYさんが
「君は本を読むのが本当に好きなんですね。これをあげるから好きな本を買いなさい」と言って図書券をくれました。
これは本当に嬉しかったです。金欠の学生時代だったというのもありますが(笑)、私の好きなものを認めた上で、それに使いなさい、と言ってくれたYさんの気持ちが何よりも嬉しかったのです。
もう20年近く前のことですが、その時のことは本の内容とともに鮮明記憶しており、今でも時々思い出します。
そんなYさんからもらった「1Q84」。本の持つストーリーの面白さのほかに、Yさんに対する思いも加わり、私にとって特別な一冊となりました。