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AJ代表日記

アサーティブジャパン代表の森田汐生が、講座での感想や、日々の生活の中で感じたアサーティブネスにまつわるエピソードをアップしていきます。
過去の記事はこちらからどうぞ。

忘れられない本

カテゴリー:汐生の思い

2013.01.04

明けましておめでとうございます。2013年、新しい年になりました。

昨年末に1年を振り返ってのエントリーを書きたかったのですが、バタバタしているうちにあっという間に年を越してしまいました。この4月にはアン・ディクソンさんの来日イベントがありますので、気持ちを新たにして、準備をしていこうと思います。

昨年は、私個人にとっては、文字通り「激動の1年」でした。1月末に双子を出産後、4月には職場復帰し、仕事と子育て、息つく暇もなく走ってきたように思います。子どもたちの風邪をもらって、私自身も何度も風邪を引いてしまい、12月初めにはとうとう完全にダウンしてしまいました。なんとか年末には風邪が治り、今朝は二人とも元気に登園していきました。

さて、忙しい中でも、犬の散歩の最中や移動中の電車の中でしていたことがあります。本を読むことです。とはいえ、私の場合の"本を読む"とは、オーディオブックで"洋書を聴く"ことなのですが、昨年読んだ数冊の書籍の中でも、忘れられない本があります。

一つは、『The Kite Runner』(邦題 『君のためなら千回でも』)です。こちらはベストセラーになり、映画にもなった、アフガニスタンを舞台にした二人の少年の物語です。その感動が冷めやらぬうちに、同じ著者Khaled Hosseiniによる『A Thousand Splendid Suns』(邦題 『千の輝く太陽』)を読みました。こちらはアフガニスタンを舞台とする、二人の女性の物語です。どちらも途中で落涙し、読み終えた後も思い出すたびに深い感動を覚える作品で、最も心に残る本となりました。

これまでオーディオブックといえば、固めのビジネス書や経済関係の本ばかりを読んでいたのですが、何冊か長編文学を読んでからは、その魅力にすっかりはまっています。

「ストーリー」の持つ力は、時代を超えて人の心をゆさぶるとてもパワフルなものですね。一人の人間の生き様、葛藤、苦悩、力強く生きていく姿は、ややもすれば悲観しそうになるこの時代に、一筋の希望の光をもたらしてくれます。アフガニスタンは、私にとってこれまでは「遠い世界」だったのですが、この2冊を読んでからは、登場人物のマリアムやライラ、アミールやハッサンの顔とそれぞれのストーリーが思い起こされて、以前よりずっと身近な存在となりました。

そうそう、やっぱりあきらめないで、前向きに生きていかなきゃと、心新たに思った今年の年末年始でした。皆さんの年末年始はいかがでしたでしょうか。

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

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人格を攻撃することなく注意や批判ができること

カテゴリー:講座から

2012.12.21

誰かを注意したり批判をしたりすることが、「相手への人格攻撃」のような言い方になってしまうと、コミュニケーションはうまくいきません。相手を「人格を持った一人の人間」として尊重しながら、行動や振る舞いについて注意するというのは、最もアサーティブなスキルの必要な部分であり、私たちがネガティブなメッセージを伝えるときにぜひとも意識しておきたい部分です。

誰かに腹を立てて「何か言ってやりたい」と思う時、自分の中でいくつか"注意のポイント"を設定しておくと、攻撃的な言い方を避けることができます。

私が気をつけているのは次の3つです。

一つは、口をひらく「前に」、自分に「正直に」問いかけてみることです。
これを言いたいのはなぜなのか。相手に非を認めさせて「勝った!」と思いたいのか、自分の正当性を証明したいからなのか。「自分がすっきりするため」が理由である場合は、伝えることをいったん保留します。なぜならば、このようなスタンスで話し始めると、絶対に、どっちが正しいどっちが間違っているという勝ち負けの土俵に乗ってしまい、お互い納得のいくゴールに到達できないからです。

次に考えるのは、「あなたが〇〇するからダメじゃん」「いつもあなたが△△だから困るのよ」と、頭の中が相手を責める言葉のオンパレードになっていたら、そこから次を考えます。「あなたが〇〇することで、本当に困ることは何なのか」、「お互いにとって本当に問題になるのは何か」と、「相手の行動」ではなく「本当の問題」を考えてみることです。

注意や批判をする目的は、起こっている問題を話し合って一緒に解決していくということのはず。だから、「こんな具体的な問題が起きてしまい、これはお互いにとって困った事態だと思うんだよね」ということを合意できれば、責めモードから問題解決モードに切り替えることができます。

最後に、「相手への理解の言葉」と「自分の責任」を、必ず考えて言葉として伝えることです。犯人探しではなく問題解決にしていくための、本当に大事なアプローチです。

例えば、
「あなたが、よかれと思ってやってくれたのはわかっているのだけれど」
「確かにそういうやり方でも、うまくいくことはあるよね」
という相手への理解やねぎらいの言葉。

と同時に、自分の責任も認めます。痛いけれども、認めることで話し合いがぐっと対等に近づくのです。
「私も確かに言い過ぎたよね。ごめんね」
「もっと早く相談しておくべきだったよね」

注意や批判は、人を攻撃するためのものではなく、問題を一緒に解決するためのコミュニケーション。そうしたことをちょっと意識するだけで、伝わり方がぐっと変わってくるのではないでしょうか。

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希望をもって対話を続けていくことの意義

カテゴリー:事務局から

2012.12.07

アン・ディクソン氏の来日が決定しました

3年ぶりの来日となるアン・ディクソンさんですが、実は今年の秋、とても大きなイベントがありました。彼女の著書であり、イギリス国内でミリオンセラーとなった本、『A Woman in Your Own Right』(邦訳『第四の生き方』(つげ書房新社))が、30周年記念にあたって改訂版として出版され、ロンドン市内で出版記念祝賀会が大々的に開かれたのです(この内容については、また別の機会にご紹介をいたします)。

出版当初は170ページ程度だったものが、今回の改定本で280ページになり、豊富な事例と、この30年間のイギリス社会の変化が盛り込まれた充実した内容となりました。

アサーティブの考え方の底には、「対等性」という考え方があります。

私が初めて書籍を手に取って読んだ頃に理解した「対等性」は、時が経つにつれ、私自身の中で徐々に深まり熟成されていったように思います。相手と「対等にコミュニケーションをする」というのは、単に「伝え方を対等にする」「気持ちを対等に保つ」ということではなく、相手を見る「まなざしそのものを対等にする」ことであること。言い換えれば、相手を悪者にしたり、自分が犠牲者になったりすることなく、真に対等な人間同士として向き合おうとする姿勢そのものを言うのだということを、彼女が6年前に来日してから、体と心の中に落とし込んできたように思います。

「相手が100%悪い、自分は被害者である」と思って、話し始めることをしない。相手も一人の対等な人間として見ながら、自分の感情に振り回されることなく、粘り強く話し合っていく。そして、「相手が悪いvs自分は悪くない」という対立項に自分を置くことなく、自分と相手を本当に信頼して、コミュニケーションを通して問題解決をめざし、人間関係を築いていく。

今回も様々なテーマでワークショップを企画しておりますが、私にとって一番大きな課題は、ややもすれば絶望してしまいそうな今の時代に、「自分は無力ではない」ということを思い出すきっかけにしたいということです。将来のことを考えると、「日本はこれからどうなるのだろう」と気持ちが暗くなる時があるのですが、そうではなくて、社会がどんな状況になろうとも、揺らぐことなく、希望をもって、社会に向かって働きかけていくという、心の力をもう一度しっかりと鍛えるきっかけにしたいと考えています。

この一連のイベントを通じて、もう一度、絶望からではなく、希望をもって対話を続けていくことの意義と方法を確認したい。ぜひ皆さんもこのチャンスに、アン・ディクソンさんのアサーティブの考え方に、直接触れていただければと願ってやみません。

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痛い一言

カテゴリー:汐生の思い

2012.10.11

大変ご無沙汰しています。8月、9月は、出張が続いてあっという間に過ぎてしまいました。暑い残暑が終わり、やっと秋らしくなってきました。

季節の変わり目といえば、「風邪」。保育園に通っているうちの双子は5月に入園以来、毎月のように風邪をもらってきます。9月に「プール熱」にかかり、先週末から、とうとうRSウィルスにかかってしまいました。今年は例年に比べてRSウィルスが流行しているので要注意、という連絡を保育園からいただいてはいたのですが、やっぱりかかってしまいました。

8か月になったばかりの乳児なので、ひどい咳に苦しむ二人を看病するのは胸が痛みますが、それ以上に自分の「アサーティブチャンス」に気づくことが何度かありました。

「働く新米ママ」であるゆえに、いろんなところで判断に迷います。10月の三連休の初日の夜から一人が高熱になり、救急外来で診てもらったところ「風邪でしょう」と診断されました。休み明けに熱が下がったので、夕方かかりつけの小児科に行ってみると「RSウィルスですね」ということ。

「どうして、午前中に来なかったのですか」とドクター。
その日の午前中は外せないミーティングがあり、「ミーティングをキャンセルするかどうか」で迷った挙句に、熱も下がったことだし、午後の診察でいいやと判断したのでした。
「どうしても外せない仕事があって」と伝えたから、
「大人の用事を優先させるばかりじゃダメでしょ」。

色々と「弁明」をしたい気持ちはありましたが、ここで自分の正当性を主張する場合じゃないだろうと、言葉を飲み込みました。

ドクターとすれば8か月の乳児なので重篤になる危険が高く、心配のあまりきつい言い方になったのでしょうが、そうでなくても子どもが熱を出したということで自分自身を責めている私にとっては、「いた~い」一言になりました。

批判の言葉は、自分が自分を責めているところに来るときに、一番ぐさりとくるのですよね。働くママ歴が短いために、まだまだ自分責めモードになる部分がたくさんあり、思わぬ言葉に足元がぐらつき凹むことが何度もあります。何を大事にするのか、何を選択するべきなのか、迷いながら決断しても、間違うことや失敗することはあり、それは自分のコントロールの範囲外にあることを、もう少し謙虚に認めてもいいのかもしれません。

できるベストを尽くしてやっていること。そこの部分については、自信をもってもいい。どんなにベストを尽くしても、間違うことはやっぱりあって、そんな自分でもちゃんと認める。そうしたアサーティブの原点を、もう一度考えることになった今回の出来事でした。

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小さなことをやり取りできる関係こそ

カテゴリー:講座から

2012.08.02

アサーティブトレーニングでは、「言いづらいことを上手に伝える」ということで、様々な課題に取り組んでいただきます。とはいえ、言いづらいことの中でも、特に難易度の高いものがあります。それは、ご本人が気づかずやっている「くせ」や、なかなか変えるのが難しい体質に関するようなことです。

例えば、体臭や口臭のような「臭い」に関すること、「音を立ててお茶を飲む」というような「音」に関すること、大きなため息とか舌打ちなどの、本人の身体的な行動の癖のようなものなどです。こうしたことを「アサーティブに」伝えて、相手を否定することなく気づいてもらうにはどうしたらいいのでしょうか。

自分が「迷惑している」というネガティブなメッセージを、関係のできていない相手に突きつけると、「なんで私に?」と相手もカチンとくるものです。それがどんなにアサーティブな言い方であっても、言われた側はなかなか納得いきません。

確かにアサーティブトレーニングでは、「言いづらい」ことを上手に伝えるためのコツを学びます。しかしながら、伝える相手との人間関係の有無によって、伝えられるものと伝えられないものとがあるということは、案外知られていません。

例えば、他部署の同僚が「パワハラに近い」と感じられる言い方で話をしていることに対して、わざわざ相手を呼び出して、「パワハラのような言い方はやめた方がいい」とアサーティブに伝えたとしても、相手が素直に耳を傾けるとは限りません。人間関係ができていないところでアサーティブに伝えたとしても、「大きなお世話」として受け取られてしまう危険性が高いのです。反対に、お互い「話ができる人間関係」ができていれば、「ちょっとさあ、その口調、まずいんじゃないのかな、気をつけた方がいいよ」と、さらっと伝えてこちらの意図を伝えることは可能です。

言いづらいことを伝えるためには、それを伝えられる「人間関係の土台」を丁寧に築くことを怠らないようにしましょう。

そのためには、ネガティブな問題を指摘するだけでなく、「良いこと」「気持ちのいいこと」を伝える機会を逃さないことをお勧めします。例えば、「ありがとう」「この間は、〇〇をしてくれて助かった」「何か手伝おうか」などの、日常の小さなコミュニケーションのキャッチボールを意識して行っておくということです。

そんな「小さな」ことを率直に伝えらえる関係づくりこそを、まずは大事にしてみて下さい。小さなメッセージを日ごろから積み重ねておくことで、大きな問題になった時に言いづらいことでも言える「関係」ができているのです。

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