2024/4/18 自己信頼

あの元上司が、部下になる

10年以上も前のことだが、当時私の上司だったAさんは、かなり「強烈な方」だった。
 
当時の上司Aさんは、今だったら完全にパワハラ認定されるような言動が多く、当時部下だった私は叱責されるたびに「自分の能力不足のせいだ」と、情けない気持ちでいっぱいになっていた。
 
たとえば、
「おまえはほんとにできないやつ」
「前任者は優秀だったのに、それに比べて」
「これくらいなんでできないの」
などしつこく繰り返される毎日。
 
別室に呼ばれて叱責が始まると30分、1時間と詰められることは日常茶飯事で、セリフは毎回同じ。
叱責のために時間をうばわれるのも本当にストレスで、前任者との比較が何より悔しくてよく泣いていた。
勇気をだして上司Aさんに反論し、撃沈して、職場を飛び出したことだってある。
 
その元上司のAさんが、私の部下になることが決まった。
 
それを告げられた瞬間、
 
「むりむりむりむり」
「いやいやいや、ないないない」
 
と、思わずひとりで絶叫!!
 
あのAさんと、何事もなかったかのように良い関係を築いていけるのか?
いやひょっとして、Aさんも変わっているかもしれないし、今度は立場が違うんだし…と、不安とはかない期待で頭はぐるぐるに。
 
ただ、このときひとつだけ確信できたのは、10年前の私と、今の私は確実に違う、ということ。
 
あれはたしかにひどい経験だった。
でも、あの出来事があったからこそ、その後の様々な人間関係や課題への向き合い方を糧に、心の筋肉を鍛えることができた。
 
今、起きている事実は「Aさんが部下になる」という、ただそれだけのこと。
それにまだ何も問題は起きていない。
 
ひょっとしてAさんは相変わらずなのかもしれない。
でもそれならそれで、「難易度の高そうなアサーティブチャンスを増やせるな」という風に思えるようになってきた。
スリル満点で、ちょっとだけわくわくしている自分に驚いてもいる。
 
Aさん、待っているよ(…若干震えながらだけど笑)。
これから一緒にゴールを目指していこう!
(倍返しなんかしないから。安心してね)