2009/9/15 講座から

アジアからのプレゼント

先日、大変ユニークな講座を担当させていただきました。(財)アジア農業協同組合振興機関(IDACA)の主催する、農村女性起業活動支援研修の一環としての「エンパワメントのための参加型手法」で、「アサーティブトレーニング」を担当させていただきました。

今回は昨年度に続き3回目です。今回も農村の起業を支援するアジアの女性リーダーたちが、一ヶ月にわたる研修に参加しています。今年の参加国は、ベトナム、インド、中国、ミャンマー、カンボジア、ネパールの女性たちです。

もともとアジアの女性たちにはSisterhood("姉妹の情"といっていいでしょうか、女性同士がとても仲良し)があるということは、フィリピン滞在中にもとても強く感じたことでした。参加者の女性たちは20代から50代まで、年代も国も経験も様々ではありましたが、ちょっとしたゲームに笑い転げ、ロールプレイを真剣に応援し、文字通り手を取り合って一緒に学んでいるという様子を見て私もとても心が温かくなりました。

アジアという文化圏もあってか、アサーティブに主張するときに全員が苦手としたのは、「ノーと伝えること」。その理由も、「相手が傷つく」「相手ががっかりする」「相手が気分を害する」という、相手の気持ちを慮ってのことで、そのために「ノーなんて言ってはいけない」と思っている人がほとんどでした。

ですからロールプレイでは、笑いながら汗をかきながらも、とにかく「ノー」をしっかり言い切る練習をくり返しました。そして次第に、自信を持った態度で相手の顔を見ながら堂々と伝えることができるようになり、最後はとても素敵な笑顔を見せてくれました。

実はその日はちょうど、私の誕生日でもありました(!)。それを知った彼女たちは、最後に感謝の気持ちもこめて、それぞれのお国の素敵なプレゼントをしてくれました。日本ではすでに誕生日を祝うことも、プレゼントをいただくこともほとんどなくなってしまっていた私ですが、今年は思いがけずとてもアジア的なプレゼントをたくさんいただき、忘れられない一日となりました。

まっすぐに、そして自分の国をよりよくしていくために一生懸命努力をしている参加者の方、そしてそれを支える担当者の方々に、深く頭を下げた一日でした。
とてもさわやかな時間をありがとうございました。