2023/12/24 アサーティブあれこれ

「人に迷惑をかけることを怖れるな」--NHKクローズアップ現代にAJトレーナーが出演

「人に迷惑をかけることを怖れるな」というタイトルで番組「NHKクローズアップ現代」が12/18に放映されました。

先日亡くなった脚本家山田太一さんの追悼番組です。
 
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その番組に、車椅子ユーザーであるアサーティブトレーナー堤愛子さん(NPO法人町田ヒューマンネットワーク理事長)がインタビュー出演されています。
12/25(月) 午後7:57 まで見逃し配信視聴できます。ぜひご覧ください。
 
▼見逃し配信
 
 
「人に迷惑をかけることを怖れるな」
 
44年も前にNHKで放映された山田太一さん脚本のドラマ「車輪の一歩」をご存じでしょうか。
障害者の存在とその葛藤を真っ向から取り上げたこのドラマは、とても衝撃的な内容でした。(当時このドラマを見た筆者は、夜眠れないほど心をゆさぶられました)
 
「人に迷惑をかけることを怖れるな」という言葉は、このドラマの中に登場します。
 
今でこそよく耳にするようになった言葉ではありますが、バリアフリーという言葉すらなかった44年も前の当時、こんな言葉を発すること(しかも障害当事者がそれを主張すること)が、どんなにタブーで勇気が必要なことだったかと思います。
 
山田太一さんは、3年もの年月を費やして障害当事者の方々との交流と取材を経て「車輪の一歩」というドラマを作りました。
クロ現の番組内では、その取材協力者のひとりとして、当時の状況やあの言葉がもつ意味について堤さんのインタビューが放映されています。
 
堤さんは、当時NHKで放映された山田さんと障害当事者との対談「福祉の時代」の中で
「迷惑を掛けてもいいじゃないか、という言葉は、障害者がギリギリのところで生み出した言葉。それをなんで健常者である役者(鶴田浩二)に言わせるのか」
と山田さんに聞いたそうです。
 
山田さんは
「あの言葉を障害者が発信したら、お茶の間の反発をくらうだけ。鶴田浩二だからこそ説得力があり、一般の人も受け入れてくれるんだ」
と答えられたとのこと。堤さんはそれに対して
「そのこと自体、差別社会の象徴ですよね。そうでない社会が一日も早く来てほしいですよね」
という言葉でやりとりをされたそうです(堤さん談)。
 
アサーティブという言葉が日本に入ってくるずっとずっと前から、
障害を持つ人は我慢すべきだというのが当たり前の世の中で、
『それでも、私は…をしたい』『私は…を言ってもいい』と勇気をもって主張をしてきた
堤さんはじめ障害当事者の皆さんの姿に、胸が熱くなりました