2016/6/24 谷澤久美子

察する力と質問する力

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師谷澤久美子です。

先日、休みの日に転んで怪我をしてしまいました。
当番医でレントゲンを撮ってもらった結果、左手薬指が脱臼しているとのことで、総合病院の救急で受診するよう紹介を受けました。

18時半に受付を済ませた後も、左手はどんどん腫れてきます。
薬指が中指の方に大きく曲がり、グロテスク...しかし19時になっても19時半になっても診察してもらえません。

私のあとで受付された方が、どんどん診察室に呼ばれます。

私はだんだん不安になりました。
思い切って受付の方にうかがうと、
「もうすこしお待ちください」とのこと。

私 : 「もう少しというのは、だいたいあと何分くらいでしょうか?」
受付の方 : 「それははっきりとは言えないんです。申し訳ありません」
私 : 「私より後に受付された方が名前を呼ばれるので、受付していただいてるかどうか心配になってしまったんですが、名前はありますか?」
受付の方 : 「はい、それは大丈夫です。専門医が診察室に入る順でお呼びしているので、順番が後先になるんです。ただいま、整形外科の専門医が救急車で入って来られた方の処置をしてまして、手が空いたらすぐに診察室に入ります。そしたらお呼びしますので。お待ちください」

私は待つ訳が分かりホッとしました。

受付の方に質問する前は、心の中で、(私のこと忘れてるんじゃないでしょうね)と勝手に相手を責めたり、不注意で転んでしまった自分を責めたりと落ち着かなかったのですが、質問をして相手の事情が分かった途端(こうなったら、腰を落ち着けて待とうじゃないの)と考えました。

アサーティブトレーニングのステップアップ講座まで進まれた方は、相手に問いかける質問の練習をします。察する力も大事だけど、質問する力をつけておくのも、本当に大事ですよね。

結局診てもらえたのは22時15分。待つ間何台もの救急車が来ました。

私 : 「先生、何台も救急車来て、大変でしたね」
医者 :  「とはいえ、長い時間お待たせしてすみませんでした」
私 :  「いやあ、待ってる間、脱臼ごときで先生の大事な時間を使ってもらうこと、だんだん申し訳ない気持ちにもなってたんですよ。」
医者 :  「脱臼ごときじゃないですよ。谷澤さんの大切な指じゃないですか。脱臼はそのままにしておいて治るものじゃないので、こうして来ていただいて治療できて、良かったですよ。」
私 :  「ありがとうございます」

左薬指の3つ目の関節が大きく外れ中指の関節の方に寄ってしまっていたものを、2人がかりで元に戻していただきました。そりゃ痛かったけど、なんだか最後は笑顔!

受付の方にも、詳しく説明をしていただいたおかげで落ち着けたお礼も言えて暖かい気持ちで帰宅したのです。