2011/1/13 講座から

やわらかい心が受け止める力をつける

先週末に応用講座で「批判の対処」についての話を聞きながら、色々と考えたことがありました。また、最近読んだ素敵なツイートに、「カチンとくるのは、自分が弱いところをつかれたせいなのよ。ココロの奥底まで、やわらかくて、固くなってなければ、カチンとあたるところはないものね」というものがあり、批判を「受け止める心」について色々と考えておりました。

ここで「批判」とは、客観的に判断しての「批判」ではなくて、自分にとって「痛い言葉」のすべてを指します。例えば仕事のやり方の注意やアドバイスを批判に感じることもあれば、身近な人のちょっとした一言がグサッと胸に突き刺さることがあります。あるいは知人からの何気ない親切の言葉が、自分にとっては結構「痛い」こともあります。

そうした「痛い」言葉やアドバイス、注意やコメントを、カーンと打ち返すこともなく、グサッと胸に突き刺さったまま黙り込むのでもなく、あるいは「いつか見ておれ」と復讐を考えるのでもなく、ちゃんとキャッチする。それが、アサーティブな批判の対処なのです。

相手の言葉をきつく感じて、受け取るのが難しくなる時は、色々あります。

自分でも嫌悪している部分や自己で自分を批判している弱点について、相手から指摘されるとカチンときます。自分でも反省しているところに、上司からミスの指摘をされたりすると、猛烈に凹んだなどということはないでしょうか。

自分の気力や体力が弱っている時も、ちょっとした一言がパンチのように感じます。「弱り目にたたり目」とあるように、自己信頼がマイナス状態の時は、相手の言葉を受け止める力が弱っているとき。そういう時は、しばらく時間や距離を置いて、受け取る力をちょっとずつつけておくことをお勧めします。

気をつけておいたほうがいいのは、自分の中に埋まっている地雷です。これは結構厄介なものです。こころの奥にある、過去から引きずっている「塊」みたいなもので、ちょっとやそっとではほぐれません。ふとしたはずみで地雷を踏んでしまい、「その一言でキレてしまう」なんてことも。これは過去に何度も何度も傷ついてしまった感情の塊なので、時間をかけて癒す必要があります。

「あなたには言われたくない」というのもあります。別の人だったら同じ言葉でも全く問題なく受け止められるのに、「あんたにはそんなこと言われたくない」という批判です。自分のことを理解していない相手、関係がよくない相手、その批判の言葉をそのままあなたに返してあげたいと思うような時です。そう思う時は、さらりと聞き流すのがよいでしょう。

最終的には自分が「やわらかな心」になっていることが、受け止める力を一番つけるんだろうと思います。

自分の地雷に気づいて、むやみにキレないようにすること。
自分のことを好きになって、過去の自分も許してあげて、触れられてもひりひりしないようになること。
嫌いな相手にも寛容になって、多少の失言も笑って受け流せるようになること。

カチンときたら、きっと修行のチャンスなんでしょうね。
自分も責めない、相手も責めない。
アサーティブの「自分の内側の力」が一番試されるチャンスです。