2011/2/7 汐生の思い

心の姿勢を正すこと

コミュニケーションには様々なスキルが存在しています。自分の意思を上手に伝える、説得力のある話し方をする、相手を適切に指導する、相手の意見を引き出す聴き方、等々。しかし忘れてならないのは、相手との関係を建設的に築いていくためには、スキル「だけ」でもないということです。スキルさえあれば相手と信頼関係を築いていくことができるかというと、必ずしもそうではありません。

例えば、多少言葉が荒っぽくても、「この人は自分を大事に思ってくれているんだ」と感じる上司とか、多少言い方がたどたどしくとも「この人の話には真剣に耳を傾けなくては」と思うような後輩とかに、出会ったことはないでしょうか。

つまり「伝え方」のスキルよりも、その人の心の姿勢そのものが伝わってきて、それが私たちの心を打つのです。ですから、どんなにアサーティブの「伝え方のスキル」を磨いても、それを支える私たちの「心の姿勢」がまっすぐでなければ、言葉は上滑りするだけ。

コミュニケーションは最終的には一人の人間と人間との、「わかりあいたい」「理解しあいたい」「一緒に問題解決をしていきたい」という希望や願いがあって初めて成り立つもの。

私たちの相手を見る心のまなざしは、目を合わせて向き合った最初の15秒くらいで相手に伝わってしまうといいます。つまり、相手を尊重し、対等に話し合おうとしているか、真摯に問題解決をしたいと願っているか、自分の責任も認めながら問題解決にかかわっていこうとする誠実な気持ちがあるか。そうした「心の姿勢」は全部、スキルを使う前に相手にわかってしまうということなのです。

スキルと同時に心構えや心の姿勢も磨いていきましょう。

アサーティブネスを支える「心の姿勢」として四つの柱があります。

一つ目は「誠実」。自分にも相手にもうそをつかないで正直であること。
二つ目は「率直」。凛と立ってまっすぐ向き合うこと。
三つ目は「対等」。自分を卑下しない、相手を見下さない対等な目線。
そして最後に「自己責任」。相手も自分も責めることなく、言ったことにも言わなかったことにも責任を取ろうとすること。自分も相手も責めないこと。

以上がアサーティブネスを支える大事な柱となります。

スキルを磨きつつ、心の姿勢を正すことを忘れないでください。りんと立って、誇りを持って、そして小さな「できる」を実践して自分に対する深い自信の土台を築いていってください。