2014/4/17 寺地典子

「まわりからの評価」と「人としての自分の価値」を分けてみること

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師の寺地典子です。
今回から「トレーナーブログ」に参加します。どうぞよろしくお願いいたします。

私には中学1年生の時に担任の先生から言われた、忘れられない言葉があります。

初めての中間テストを終え、テスト結果が返却された時、私たち生徒は「何点やった!?」とみんなで見せ合いをして、「めっちゃ点数いいやん!すごいな~」「私、全然あかんかった!」などと騒いでいました。私はというと、表面上明るく振舞っていたものの、実は点数が悪くて落ち込んでいました。

そんな様子を見ていた先生が、全員のテストを返却し終えた時、生徒一人ひとりの顔を見ながら、静かに話し始めました。

「私は教師という立場上、テストを行い点数をつけました。
しかし、それはあなたたちの"人としての点数"ではありません。
人には得意・不得意があって"たまたま今回の点数が良かった・悪かった"、というだけです。
人の価値はテストで決まりません。ですから、自分に自信と誇りを持ってください。」

正直、その時はあまり理解できませんでした。

社会に出ると、テストで点数を付けられることはなくなりましたが、その分、毎日がテストのようなものでした。経験の少ない自分の意見に自信を持てず、「若手の自分がこんなことを言ってはいけない」と思い、職場(特に会議)では発言しないようにしていましたし、失敗するのが怖くて新しいことにチャレンジできないことが続き、自己嫌悪に陥っていました。

しかし、アサーティブジャパン主催の基礎講座を受けた時に、「人からの評価が全てではない」ということにはじめて気づかされました。
「たとえ失敗したとしても、まずはやってみることに価値がある。だから自分の意見や価値観をないがしろにせず、素直に感じたり、考えたり、率直に表現してもいいのだ」ということを講座の中で学び、やっと担任の先生から言われた言葉の意味が自分の中に落ちてきました。

今でもどうしようもなく落ち込んだり、自信がなくなることがありますが、そんな時は、先生の言葉と「人からの評価が全てではない」ということを思い出し、「自分には価値があるんだ」と勇気をもらっています。

「ダメだな~と思う部分もあるけれど、素敵なところも沢山ある、愛おしい存在」
そうやって、自分だけでなく相手も大切にしながら、誇りを持って、アサーティブに生きていきたいと思っています。