2014/12/19 竹崎かずみ

壁を乗り越えるために必要なこと

こんにちは。アサーティブジャパン専属講師の竹崎かずみです。

先日、タクシーの運転手の方から聞いた素敵な話をご紹介します。

全盲のお客さんを乗せた時、ふとした会話がきっかけで運転手さんが
「乗り越えられない壁があった時、どうすればいいのでしょうね?」と相談したところ、その方からこんな意見をいただいたそうです。

「必死になりその壁に近づきすぎると壁全体が見えないし、助走する距離もないので壁にぶつかってしまい、乗り越えるのは難しいですよね。

そんな時、私はまず謙虚な気持ちで壁全体が見えるまで下がります。
そして、壁にぶつかるのでも壁を壊すのでもなく、乗り越えられるための十分な距離はどのくらいか考えて、乗り越えるために必要な助走をつけることを心がけてます。
私は全盲ですから【心の目】で見ますけどね」

とにっこり微笑まれたそうです。

アサーティブとも共通点がある素敵なストーリーだなあと思いました。

人間関係という壁にぶつかった時、つい感情的になって怒りをぶつけてしまったり、何が問題かわからず混乱したりしてしまいます。

そんな時も「本当の問題はなんだろう?」とその問題を整理してみる。
「相手が悪い!」と思い込むのではなく、謙虚な気持ちで「私の伝え方にも問題はなかっただろうか?」と問題から少し距離をおいてみることも大切です。

そんなことを考えさせられ、今後も「乗り越えたい壁」に出会った時、このストーリー思い出したいと思う心温まる時間でした。