2015/5/14 中野満知子

時代が変わってもアサーティブの本質は変わることなく

schefflera.jpgこんにちは。アサーティブジャパン認定講師の中野満知子です。

娘の部屋のシェフレラの鉢植え、見るたびに大きくなっていて、葉もたくさん茂り、今やその丈は80センチを超えんばかりに育っています。初は数センチ、「かわいい」と思わず購入したという気持ちが良くわかるほど、その姿はキューピーさんの手のような小さな葉がぱっと広がったものでした。育てやすく、挿し木で簡単に増えると、あとで知ったそう。
なかなか植物が育たない、「何でもすぐ枯れちゃうの」という妹の所へ、枝を切っておすそわけ、根元を水で包んで~などと説明してるのをほほえましく眺めつつ、さて根は出てくるのかと親木を見ながら話しかけたりしています。

アサーティブに出会った20年前、その言葉の響きは新鮮で、自分に誠実であることや対等であることという教えに、目からうろこが落ち、私の中に小さなアサーティブの葉が開きました。その当時の私は、女性であることや妻や母親・嫁としての役割で生きていることに違和感を覚えていました。
自分に誠実に、なおかつ相手を尊重するとはどうすることなのか? もっとアサーティブを深めたくて、伝えたくて他の団体事務所の一角をお借りし、机一つと電話一本から始めたアサーティブジャパン。あれから17年の時を経て、今や全国に120名近くの会員を抱える団体となりました。

アサーティブという言葉も、当時は公民館などの主催者側からは「よくわからない言葉なので他の言葉で表現してほしい」と頼まれたものですが、最近ではぐっと言葉の知名度があがってきました。

でも言葉が広がった分、「アサーティブって私に合わない」「アサーティブは嫌い」などの否定的な声も時として見聞きするようになりました。
「アサーティブが嫌いってどうしてなのかなあ?」と不思議に思いその方に尋ねてみると、一言でアサーティブといっても相手に「イエス」と言わせるものだったり、講座の中で「アサーティブになりなさい」と強要していたりと、私たちが大事にしているアサーティブの本質とは違う形で教えられていたりや伝えられている現実があるということも知るようになりました。

シェフレラは葉をそのまま挿し木で増やしてゆきますから、形を変えることはありません。
アサーティブの真髄も、何一つ変えることなく正しく伝えてゆきたい。

だから、いちいち「今の私誠実だったかな?」「対等に伝えるとしたらどう表現すればいいかな?」と常に自分に問いかけながら、襟を正しつつ、「アサーティになりたい」「アサーティブっていいよね」そんな言葉がもっともっと多く聞こえるように、まだまだアサーティブの枝葉を茂らせてゆきたいと思うのです。