2019/3/26 谷澤久美子

言った責任/言わなかった責任

こんにちは!静岡在住の認定講師、谷澤久美子(くみ)です。

 

昨年だったと思いますが、新しい食べ方を提案する商品が発売されました。

ご飯の上にかけて食べるシチューです。

 

私は「いいかも!」と思いました。

作るのに大変ではなさそうだし、これにサラダがあれば夕飯になりそうだし…。

このCMが流れた途端、私が、そんな表情をしていたんでしょうね、すかさず夫が言ったんです。

「うちでは、これはなしでお願いね」

 

私「えっ、そうなんだ、作ってみようと思ってたけど…。なんで?」

夫「あなたがせっかく作ってくれても、僕はホワイトソースやトマトソースをご飯にかけるのが苦手だから悪いと思って、先に言っとくよ」

私「そうなんだね。了解」

 

そう応えて(ああ、夫が先に言ってくれてよかったな)と思いました。

そして、ふとアサーティブの4つの柱の一つである「自己責任」、特に「言った責任/言わなかった責任」について考えました。

 

もし彼がこのことを事前に私に伝えず、私が張り切ってその商品を使って夕飯を作ったとしたら。

もし夕飯を食べるその場になって「こんなの苦手なんだよね」と夫に言われたら。

私は「イヤならイヤって、先に言ってよ」と、ちょっとムッとしてしまったかもしれません。

 

でも言いづらいことでも事前に伝えてくれたことで、相手の好みや事情を理解することができました。

 

ある時アサーティブカフェに参加してくれたAさんが、アサーティブ基礎講座を受講後、すぐに試したことをシェアしてくれました。

 

「週に2〜3回、仕事終了時刻間際に、その日締め切りの仕事の指示をしてくる上司に、朝のうちに『今日は、子どものお迎えの関係で定時であがりたいので、もし今日中の仕事がある時は、午後2時までに指示していただけると頑張れます』とお願いしてみたんです。

 

そしたらそれ以降、退社間際の指示がほぼなくなったのです。

午後2時を過ぎた時は、『今やってもらってるのは明日の午前中でいいから、これやって』など、優先順位も明確にしてくれるようになりました。

 

今までは<段取り悪い上司だ!>とイラッとくることが多かったけど、私が自分の状況を伝えてこなかっただけなのだということに気づきました」(※体験談をシェアすることに、OKをいただいてます)

 

アサーティブの4つの柱(誠実・率直・対等・自己責任)は全部揃ってアサーティブで、なおかつひとつひとつもとっても深い意味があり、どれかひとつから追求しても、それが正確な方向ならば、すべてより良い人間関係、自他尊重につながります。

だからこそ、挑戦しがいがあるってものです。