2019/10/30 寺地典子

NOでもYESでも、どちらも感謝できる

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師の寺地典子です。
 
私は10年以上親と離れて暮らしていたのですが、約1年前から親と4か月ほど同居し同居し、その後、敷地内同居をしています。
 
私の父はとても世話好きで、フットワークが軽いのですが、
それが講じて、時にやや鬱陶しいと感じることがあります。
 
「朝ごはん、パンは〇〇と□□があるし、白ごはんも炊いてあるで」←見ればわかるし
「葉書出すんか?お父さん行ってこよか?」←自分で行けるし
「出かけるんか?何時に駅まで送ったらいい?」←送ってってお願いしてないし
ラーメンを食べている時に勝手に私の器にチャーシューを入れる←欲しいって言ってないし
 
というように、挙げればキリがないのですが、
とにかく「もう子供じゃないねんから!!!」と思うようなことの連続。
 
 
それまでは離れて暮らしていたのでそれほど気にならなかったのですが、毎日のようにこれが続くとだんだんストレスとなり、口内炎が続々と出来るほどに…。
 
しかし、そんな父への見方が変わる出来事が起こりました。
忘れもしない平成最後の4月30日。
 
 
朝、起きると首が痛くて動けません。
一人で起きることもできず、夫も不在で誰にも頼れず、激痛のあまり一人では方向転換さえも出来ない状態でした。
 
そこで、隣の家に住む父にヘルプを出し、私と娘の世話をお願いしました。
 
父は、
「朝ごはんどうする?」
「洗濯回して干しとこか?」
「(娘の)着替え、どこにある?」
と先回りして次々と娘への対応や家事をこなしてくれ、私がお願いした
 
「コップにお茶を入れて、ストローをさして持ってきてほしい」
「大きいクッションを持ってきて、そこに寝かせてほしい」
「病院に連れて行ってほしい」
というリクエストに対しても嫌な顔一つせず、世話をしてくれました。
 
 
病院に連れて行ってもらった時、待ち時間が長かったので
「疲れたやろ?ごめんな」と言うと、
「わしは本さえあえれば、時間はいくらでもつぶせるから気にしんでええ」
と言ってくれ、心身ともに弱っていた私は父に対して感謝しかありませんでした。
 
思い返せば、父が私や娘に対して世話をやいてくれるのは、いつもと同じ行動なのですが、受け取り方(鬱陶しいと取るか、優しさと取るか)によって、相手への印象が
こんなにも違ってくるんだなとしみじみと実感しました。
 
 
父の世話焼きは相変わらずなのですが、現在は
 
「買い物行くけど、買うてくるもんあるか?」←ありがとう、今日は特にない
「卵ぎょうさんあるから一パック持っていき」←ありがとう。でも家にもあるからいいわ
「缶ゴミ、こっち(実家)のゴミ箱に入れとけ。一緒に持っていくから」←ありがとう。じゃ、入れとくわ
 
と、NOの場合も、YESの場合も、どちらも感謝することができるようになりました。
 
とはいえ今でもイラっとすることはあるのですが、そんな時は4月30日の出来事を思い出しながら、感謝の気持ちを忘れずに、父との敷地内同居生活を楽しんでいきたいと思います。