2009/12/17 牛島のり子

なぜトレーナーになったのかというと

 こんにちは。アサーティブジャパン専属講師の牛島のり子(牛やん)です。

 いよいよ来春からアサーティブネス・トレーナ養成講座(第8期)がスタートします。
すでにたくさんの方々からお問い合わせをいただいており、「アサーティブネスの伝え手」への関心の高さにとてもうれしく思っています。

 そういう私ももちろん、過去のトレーナー養成講座修了生の一人です。
 私が受講したのはもう10年近く前のことになるでしょうか。当時私は2歳と5歳の子育て真最中であり、子どもを保育園に預けてパートタイムで働く日々。お金はないし時間も余裕もないし、そんな状態で養成講座に申し込むかどうか、私自身とても悩んだことを覚えています。
 手がかかる小さな子どもが二人もいて、1年近く続く講座に毎月通えるのだろうか? その間、夫に協力を頼めるだろうか? 決して安くはない受講料をどうしよう?(当時は養成講座の奨学金制度はありませんでした)
 そして、今ほど知名度もなかった「アサーティブネス」というマイナーな(笑)コミュニケーションの方法論の伝え手になったからといって、一体私の何が変わるというのだろう?・・・などなど。

 応募の締切は迫れど迷い続けて結論は出ず、とりあえず応募書類に参加動機を書き始めることにしました。まずは何も考えず、「私がなぜアサーティブネスの伝え手になりたいかというと・・・」と書き出したところ、意外にもあとからあとから言葉があふれてきて、止まらなくなりました。これには自分でもほんとうに驚きました。

 当時新聞紙上では、幼い子を持つ母親が、幼稚園に通うわが子のお友達を殺してしまった事件の話題でもちきりでした。
 子育てに行き詰まり、周りからの評価に苦しみ、母親同士のつきあいに悩み、誰にも相談できずにひとりで思いつめていた彼女のような母親が、もしアサーティブネスを知っていたら・・・。ひょっとしたら、身近な誰かに相談できたかもしれない。気持ちを伝えたり、助けを求めたりと、何らかのSOSを発信できたかもしれない。「ダメな母親でもOKなんだ」「自分なりによくがんばっている」と、自分を認めることができたかもしれない。
・・・そんなことを応募書類上ではじめて言葉にしてみてはじめて「やっぱり私、アサーティブネスの伝え手になりたい」という自分の強い気持ちに気づきました。

 あれから10年近い年月がたとうとしています。
 あのとき養成講座への参加を決断して、ほんとうに良かった!と思います。今ではアサーティブネスを伝える動機は、以前よりさらに幅が広がってきましたが、原点はやはりあのときのあの気持ちにあるなあ、としみじみ思う今日この頃です。

 今迷っているあなた、その一歩を踏み出してみませんか?