2010/2/12 牛島のり子

老いていく私を祝福する

こんにちは。アサーティブジャパン専属講師の牛島のり子(牛やん)です。

今回は、昨年(2009年)秋に行った、アン・ディクソンさんによる「トレーナー会員向け2日間ワークショップ「セクシュアリティ」のことを書きたいと思います。

ワークショップでは、セクシュアリティをめぐる社会状況についてさまざまなワークを重ねたあとに、小グループに分かれて「老い」について取り組むことになりました。

こういうテーマで話し始めると、どうしても話の方向がネガティブなものになりがちです。

目が悪くなった、皺や白髪が増えた、腰が痛くなった、記憶力が落ちた、なんてのは序の口。次々に口をついて出てくるのは、老いていくことへの不安や悲しみ、怒りや葛藤、などなどのネガティブな感情です。
この社会の中で老いていくことを考えると、これほどまでに素敵なイメージを持ちにくいものか、ということを痛感しました。

しかしそこはアサーティブネスのワークショップ。
お互いに話がはずむ(?)につれ、「そうそう!」という共感の声笑いの渦異なる視点が次々と出されては再び共感しあい、話は多方面におよび深まります。
最後には「老いていくのもけっこう楽しみじゃん!」と思えるようになったから不思議です。

ワークの最後に、アンさんはこんなふうにおっしゃいました

「老いは、『生理』と同じようなもの。
 それをどのようなまなざしで見るかにかかっている。
 それを『恥』と見るか、『誇り』と見るか。
 いつだって私たちは、その見方を選択することができる
 そう、いつだって!」


老いていくこと自体は変えることができない。
しかし、老いていく自分を恥ずべき存在として貶(おとし)めるか、誇りを持って慈(いつく)しむかは、自分で選ぶことができるのです!
人間って、それほどまでに自由な存在なんだって、心からうれしくなった一日でした。